世界経済の中のアメリカ経済
次にあげなければならないのは、アメリカにおける技術革新の停滞です。
アメリカはこれまで100年以上の長きにわたって、技術革新によって世界をリードしてきました。
それぞれの時代において画期的な新製品を生み出し、ハイテクノロジーでは常にその折々において、先頭を突っ走ってきました。
電話、電灯、ベルトコンベヤー、トランジスタ・ラジオ、カラーテレビ、ジェット旅客機、コンピューターと、いつの時代にも企業文明のエネルギーを爆発させて世界の技術革新をリードしてきたのです。
それが1960年代のなかばごろから、技術革新のペースは明らかに停滞に転じました。
その停滞を最も的確に反映しているのが、研究開発投資の落ちこみです。
1972年基準の実質ドル価格でみると、1968年に298億ドルで投資額はピークに達しましたが、その後10年間は270~290億ドル台で足踏みしています。
1979年に立ち直りをみせましたが、ピークを5%上まわったにすぎません。
さらに産業界の研究開発投資の、GNPに占める比率でみると、1964年の2・1%から、78年の1・6%まで下降を続けています。