産業衰退化と失業
主要産業における国際競争力の地盤沈下は、アメリカの経済や社会や技術に大きな問題を惹き起こしました。
第一に社会的には、失業者の増大となって現れています。
戦後維持されてきた政府の完全雇用政策にもかかわらず、アメリカの病状でも最も深刻なのが失業問題です。
しかも厄介なのは、失業問題における地域差です。
産業構造の転換が日本のような狭い市場で起こる場合は、たとえそのショック全部を吸収できないとしても、衰退産業は新たに起こった成長産業によって、その転換過程の犠牲をカバーされることができます。
しかし、アメリカのような広い国ではそうはいきません。
一地域で発生した産業の衰退は、他地域で拾頭してきた成長産業によって必ずしも吸収されないのです。
それどころか、衰退産業と成長産業とは、異なった地域間で、あるいは州同士で政治的にも激しく対立するのです。