敵意ある政治実体
中国という巨龍の存在から、片時も目を離すことのできないもう一つの「小龍」、台湾。
その台湾は1991年4月30日、長かった戦後体制にようやく終わりを告げました。
「動員鐵乱時期」の終結・・・。
つまり中国との「内戦」状態を理由に、社会や住民を強制的に戦争準備体制に組み込んできた時代に、ようやくピリオドを打った日です。
「戯乱」とは乱を平定すること、その平定すべき対象「反乱団体」とは中国共産党政権のことを指しました。
この日、記者会見した李総統は
「われわれは今後、中国共産党が実質的に大陸地区を支配している政治実体であることを否定せず、彼らを大陸当局あるいは中共当局と呼ぶことにする。
しかし彼らが台湾への武力侵攻の意図を放棄せず、国際外交の舞台で台湾を孤立化させる政策を継続しているかぎり、敵意ある政治実体と言わざるをえない」
・・・と宣言しました。
「敵意ある政治実体」という言い方も、従来の「反乱団体」「敵対団体」という位置づけから比べれば、一段もニ段も上の「格上げ」でした。
実は、この中国共産党の位置づけ、いわゆる「定位」こそ、今後の中台関係の交渉を進める上での重要なステップでもありました。