保護と平等は盾の両面 5
第2や第5の理由は日本に特有であるが、就業分野の違いは諸外国でも同様にみられます。
女性と男性の賃金格差は、男性を100として、アメリカでも62.0、西ドイツで73.1、イギリスで71.9と、軒並み男性よりかなり低いのはこのためであるといわれています。
女性向けの職種・・・たとえばセクレタリーは賃金が安く、男性向けの職種・・・たとえばトラック運転手は賃金が高いという傾向はどこでもみられます。
1978年、カナダでは同一価値労働・同一賃金という、世界ではじめての規定がもりこまれた人権法が施行されました。
しかし、実際の運営にあたっては、何をもって同一価値とするかについては議論が定まっていなかったのです。
コピーライターとコンピュータ技術者は、同一価値の労働をしているでしょうか。
旋盤工とタイピストはどうでしょう。
日本では、同一労働・同一賃金と労働基準法に規定されていますが、厳密にいえば、まず誰も同一労働に従事することはないから、この規定があってもなかなか男女同一賃金とはいきません。
賃金表を男女別に作成しているところは違法とされますが、職種別に行なっているところでは違法とされないというのが現実なのです。