保護と平等は盾の両面 3
日本と欧米諸国を比べてみると、男子労働者においても産業聞、規模間、勤続年数間、年齢間の格差が大きく、職種や職階による格差は小さいです。
日本の賃金は労働者1人ひとりの知識や技能、熟練、能力に基づいて決定されるよりも、その労働者の属する産業や企業の違いなどによって決定されています。
そのため、日本においては欧米以上に、どのような産業の、どのような規模の企業で働くかが賃金への影響が大きいのですが、これが女子と男子の賃金格差をもたらしています。
さらには、危険有害業務や一部の業務を除き、深夜業のある業務には就労できないことや、時間外労働の制約もみられます。
このため、女性の就業分野は低賃金部門に限定されがちなのです。
第2は年功序列賃金制度の影響です。
男子の労働者は年齢が上がるにつれ賃金も上昇し、40~50歳でピークを迎え、その後下降する山型のカーブを示しますが、女子の場合は30~40歳で1度下降して横這いとなります。
とくに小企業の生産労働者では、年齢が高い層ほど低く評価される傾向がみられます。
大企業では女子でも年齢が評価されていますが、大企業で働く年齢の高い女子就業者の数は少ないです。
若い時には大企業で働いていても、いったん結婚や出産・育児のため家庭にはいると、再就職する職場は規模の小さいところがふつうです。